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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻1号

1978年01月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の発育経過 主題症例 A.胃癌の発育経過(形態の変化を中心として) 1)隆起型胃癌の発育経過

Case 5 有茎性ポリープから広基型のⅠ型早期癌へ変化した例

著者: 細井董三1 鎗田正1 白壁彦夫1

所属機関: 1順天堂大学消化器内科

ページ範囲:P.18 - P.19

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 前庭部大彎の有茎性ポリープが5年4カ月の経過中に,茎が次第に短縮して広基性となり,ついに頭部の大半が崩壊して広基型のⅠ型早期癌に変化した例である.これは組織所見から,さらにBorrmann 2型への進展が想定された.

 患 者:福○英○郎 70歳 男

 1971年6月,特に自覚症状なく胃X線検査を受け,前庭部に有茎性ポリープを指摘された.経過観察中にみられた形態の著しい変化から,悪性を強く疑いながら1973年8月と1974年8月の生検でいずれもnegativeと診断された.1976年8月の胃X線検査では,有茎性のポリープは,すっかり広基性に変化しており,生検で初めて腺癌が証明されたため手術を施行した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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