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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻1号

1978年01月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の発育経過 主題症例 A.胃癌の発育経過(形態の変化を中心として) 2)陥凹型胃癌の発育経過

Case 14 5年3カ月前の内視鏡所見がほぼ正常でいわゆる悪性サイクルに入る前の所見が捉えられていたⅡCの1例

著者: 奥田茂1 今西清1

所属機関: 1大阪府立成人病センター消化器内視鏡科

ページ範囲:P.36 - P.37

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 患 者:高○ 弘 49歳 男

 Fig. 1(新鮮切除胃標本)はⅡc集中(+)型早期癌の典型像で,癌巣模式図(Fig. 2)の灰色がm,黒がsmへの浸潤を示す.癌組織型は印環細胞癌で,一部pmに深達している.リンパ節転移(-).Fig. 3(予術直前胃カメラ像)では胃角中央に深い陥凹とひだの断裂を伴うⅡc病変を認める.術前1カ月(Fig. 4)には浅いⅡcの陥凹と小さなⅢが見られる.術前1年2カ月(Fig. 5)にはⅡcの陥凹はほとんど見られないが色調の変化が鮮明,角中央やや前壁寄りに小白苔が見られる.この時点で深達度mと推定する.

 術前1年10カ月(Fig. 6)には,胃角の大きな活動期潰瘍が見られる.2年1カ月前(Fig. 7)の所見で,弧の変形は明らかであってもⅡcの境界を読みとるのは困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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