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今月の主題 胃癌の発育経過 主題症例 B.胃癌の発育経過(時間的要素を中心として) 2)短期間に著しい変化を示した症例(但しLinitis plastica型胃癌は除く)
Case 28 小さなⅡcが約1年間で拡大し,さらに潰瘍形成が起こり大きな進行癌へ進展したと考えられる例
著者: 阿部政直1
所属機関: 1日本大学第3内科
ページ範囲:P.64 - P.65
文献購入ページに移動この症例は生検で癌陽性であったため手術をすすめたが,高齢および自覚症状がないため本人が手術を拒否し止むを得ず経過をみていたところ,頑固な腹痛が出現してきたため生検後1年10カ月に手術施行したが,すでに周辺臓器への連続性浸潤が著明で姑息的手術に終った例である.
病理組織所見:poorly diff. tub. ad. ca.
内視鏡所見経過:Fig. 1のように胃角小彎やや前壁よりに大きなBorrmann 3型癌がみられる.潰瘍底は凹凸不整で汚ない苔の付着が著明である.
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