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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻1号

1978年01月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の発育経過 主題症例 B.胃癌の発育経過(時間的要素を中心として) 2)短期間に著しい変化を示した症例(但しLinitis plastica型胃癌は除く)

Case 29 わずかな凹凸部より2年間でⅡa+Ⅱc型胃癌に発育した1症例

著者: 八尾恒良1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.66 - P.67

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 患 者:阿○三○ 60歳 男性(観察期間2年)

 客観資料の呈示:Fig. 1~6参照

 本症例の経過と問題点:術前2年前の時点で内視鏡的にはあとにⅡa+Ⅱc型早期癌が出現する場所が十分撮影されていると考えられるのに異常所見を指摘できない.しかし,この内視鏡写真では後に出現する病変部が斜方向からの撮影になっていること,この時期のX線写真にみられる淡いバリウム斑とその周辺の透亮所見よりみて,すでに術前2年前より平坦なⅡcまたはⅡa+Ⅱcが存在したと解釈するのが妥当であろう.

 いずれにしても,わずかな所見から2年間で大きなⅡa+Ⅱc型胃癌へと進展した症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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