文献詳細
文献概要
一冊の本
Esophageal Hiatus Hernia Rationale and Results of Anatomic Repair
著者: 河原清博1 竹本忠良1
所属機関: 1山口大学医学部第1内科
ページ範囲:P.1334 - P.1334
文献購入ページに移動一冊の本が完成までに何年もかかることがあるのは日本だけではない.このmonographの執筆をC. C. Thomas社のThomasがすすめたときには,6カ月もあれば完成するだろうと楽観していたようである.しかしGahaganはたんに症例を集めるだけでなく,Henry Ford病院の食道裂孔ヘルニア345例についてたいへん骨の折れるfollow up studyを行って2年間の月日が流れた.そのうえ,手術例について10年以上のfollow upの必要性を痛感していたGahaganは1967年倒れた.そこで,Lamが彼の仕事を引継いで,Gahaganの死後7年たって,このmonographを完成させたというわけである.というわけで,この本には1966年に書いたGahaganと1975年のLamの2つの序文がある.あしかけ11年という長い年月をついやしただけに,わずか189頁のうすい本ではあっても,いたるところに2人の著者の並々ならぬ努力がしのばれる.
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