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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻10号

1978年10月発行

文献概要

今月の主題 胃・十二指腸 併存潰瘍 主題

胃・十二指腸併存潰瘍―内視鏡診断の立場から

著者: 西元寺克礼1 岡部治弥1 為近義夫2

所属機関: 1北里大学医学部内科 2山口赤十字病院内科

ページ範囲:P.1335 - P.1345

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 十二指腸ファイバースコープの出現とその発達により,併存潰瘍症例においても胃・十二指腸両潰瘍の正確な経過観察が可能となり,その経過過程における両潰瘍間の消長や新生の関係も明らかにされつつある.ひるがえって併存潰瘍例におけるそれぞれの胃潰瘍,十二指腸潰瘍が単独発生例の胃および十二指腸潰瘍と,その性状について何らかの明らかな差があるかということであるが,われわれの成績からみると,いくつかの特徴はあるにしても際だった差はないというのが結論である.元来X線と内視鏡診断を共に用いて,その欠点を相補うべく努めてきているわれわれにとって,今回与えられた“内視鏡的立場より”という標題には正直なところ著しく困惑したが,結局内視鏡により観察した併存潰瘍の一般的な特徴ということとなった.本号の青山博士の論文と重複する部分も多いと思うがお許し頂きたい.

対 象

 1971年7月開院以来1977年6月までに北里大学病院にて経験した併存潰瘍364例を検討対象とした.これら364例には初回検査時,胃,十二指腸ともに瘢痕であった症例は含まれておらず,胃,十二指腸のいずれかあるいは両者とも活動性であることを内視鏡的に確認したものである.なお,同年月の間に受診した胃潰瘍1,197例および1976年6月までの十二指腸潰瘍1,190例を比較対照とした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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