icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻11号

1978年11月発行

文献概要

研究

食道・胃境界領域の臨床胎生学および解剖学的検討

著者: 平山廉三1 宮永忠彦1 仁瓶善郎1 出雲井士朗2 広川勝いく3 青木望4 佐藤達夫5

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2外科 2東京医科歯科大学医学部第1外科 3東京医科歯科大学医学部難治研 病理 4東京医科歯科大学医学部中検 病理 5東京医科歯科大学医学部第2解剖

ページ範囲:P.1529 - P.1534

文献購入ページに移動
 癌の転移は,手術法の進歩,放射線療法や制癌剤の改良などをもってしても,なお治療の真正面にたちはだかる.ここでは食道・胃境界領域の癌の転移にかかわる経路について,臨床胎生学的,解剖学的観点からその要点の2,3をさぐりたい.

食道・胃境界領域の間膜の変容と所属リンパ節の帰属

 癌根治手術では癌巣の剔除,すなわち原発巣の除去と所属リンパ系統の廓清がなされる.リンパ系統廓清がとくにその核心をなすが,これをen blocに(過)不足なく徹底的に行わなければならない.ここでは,「リンパ節」といわずに「リンパ系統」の廓清と表現した.これは,リンパ節のみならず,それらをつなぐリンパ管,さらに組織内を四通八達する毛細リンパ管網などをen blocに除去しつくしたい意からである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?