文献詳細
今月の主題 クローン病(3)―疑診例を中心に
主題症例
②瘻孔を伴った回腸の多発性潰瘍―Intestinal Behçetか?
著者: 小林世美1 春日井達造1 須知泰山2
所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科 2愛知県がんセンター臨床病理
ページ範囲:P.1637 - P.1641
文献概要
症 例
患 者:66歳男子 青果小売業
主 訴:吐下血
既往歴:若い頃痔瘻の手術を受けた.
家族歴:特記すべきものなし.
現病歴:1975年3月14日,突然吐下血あり,某医を受診し,同年12月まで入院加療したが,出血巣はわからず,慢性肝炎および心筋障害を指摘されたにすぎなかった.1976年7月,体重減少と顔貌の変化に気づき,同じ頃,回盲部に抵抗を感ずるようになった.某医で施行された大腸X線検査で,回腸末端部の異常を指摘され,8月13日に来院し,19日に入院した.
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