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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻12号

1978年12月発行

文献概要

今月の主題 クローン病(3)―疑診例を中心に 主題症例

⑦経過観察で確診できた大腸,回腸クローン病の1例

著者: 伊藤誠1 岸本高比古1 横地潔1 八木英司1 勝見康平1 野口良樹1 武内俊彦1 加藤文彦2 鶴賀信篤2 中村隆昭3

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1内科 2名古屋市立大学医学部第1外科 3名古屋市立大学医学部中央臨床検査部病理

ページ範囲:P.1667 - P.1675

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 近年,わが国におけるクローン病への関心は極めて強く,1976年には日本消化器病学会の小委員会において診断基準案がまとめられるところとなった.しかし,この基準に合致しない所見を示す例も少なからずみられ,本疾患の診断には,なお幾つかの間題が残されている.

 ここに報告する症例は経時的に全大腸と回腸の一部が侵されたが,初発の下行,S状結腸の病変からはクローン病の診断をくだすことができず,4年後に回腸,5年後に横行結腸に出現した病変で確診できた例である.大腸のX線,内視鏡像および切除標本の肉眼像は多彩で,興味ある所見を示したので主として大腸の病変について若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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