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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻3号

1978年03月発行

今月の主題 クローン病(1)

主題

わが国におけるクローン病の現況―「クローン病検討委員会」の研究経過の紹介も含めて

著者: 渡辺晃1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科

ページ範囲:P.309 - P.314

文献概要

 クローン病は,Crohnら(1932)によって最初regional ileitisの名称で報告された回腸末端部を好発部位とする慢性炎症性肉芽腫性疾患であるが,その後回腸末端部ばかりでなく小腸のその他の部分,大腸,胃などをも侵すことが明らかになったので,限局性腸炎regional enteritisとも称せられている.わが国では,1939年塩田により非特種性局所性腸炎として紹介されてから本症についての関心が高まり,あいついで症例が報告され,ことに1975年に「目本消化器病学会クローン病検討委員会(委員長:山形敞一)」と「厚生省特定疾患クローン病調査研究班(班長:土屋周二)」が発足し,また1973年以来目本大腸肛門病学会,日本消化器内視鏡学会,日本消化器病学会であいついでシンポジウムとして取り上げられるに及んで,一躍脚光を浴びるようになってきている.筆者は幸いにそのすべてに参加しているので,この機会にわが国におけるクローン病研究の現況について,「日本消化器病学会クローン病検討委員会」の経過の紹介をも含めて,筆者が理解している範囲で解説したいと思う.それには,最初にクローン病の概念と名称について述べ,診断基準について触れておきたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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