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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻3号

1978年03月発行

文献概要

今月の主題 クローン病(1) 主題

クローン病18例の分析よりみた臨床診断とその問題点

著者: 八尾恒良1 淵上忠彦1 渡辺英伸2 冬野誠助1 今村健三郎1 松井敏幸1 尾前照雄1 大里敬一3 古賀明俊3

所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2九州大学医学部第2病理 3九州大学医学部第1外科

ページ範囲:P.315 - P.334

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 腸の炎症疾患は悪性腫瘍と異なり,病理学的特異性を有しないことがある.したがって,一時点のみの病理学的検索では決定的な診断を下すことができない場合があり,臨床と病理のあらゆる情報を総合して診断する必要が生じてくる.その典型的なものが病理学的には“非特異性潰瘍”と診断せざるを得ない,治癒した腸結核であろう.

 クローン病は,欧米では古くから疾患単位として確立された疾患1)2)でありながら,今なお,論議の対象とされているのは,病因の未知,予後の不良3)4),などと合せ,診断の面でも決定的な所見を欠くことにあると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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