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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻3号

1978年03月発行

今月の主題 クローン病(1)

主題

小腸クローン病のX線診断

著者: 政信太郎1 徳留一博1 入佐俊昭1 西俣嘉人1 西俣寛人1 中島義行1 古賀大士1 谷山茂樹1 柳田勤1 森秀美1 西俣寿人1 中馬康男1 橋本修治1 白壁彦夫2 西沢護3 中村恭一4

所属機関: 1鹿児島大学医学部第2内科 2順天堂大学医学部内科(消化器) 3東京都がん検診センター 4筑波大学病理

ページ範囲:P.335 - P.349

文献概要

 わが国における消化管のX線検査は,二重造影法を主体としていて,これによって胃や大腸のX線診断は大きく向上した.最近小腸にも二重造影法が導入され14),すでに微細病変の描写も可能になり,従来わが国に少ないとされてきたクローン病の報告も次第に増えつつある.

 本邦におけるクローン病のX線診断をふりかえってみると,もっぱら欧米の成書をそのまま受け入れ,これに従ってきているというのが現況である.欧米の成書にみられる小腸検査法は充満法と圧迫法が主体で,クローン病のX線診断もこれに基づいたものであり,所見もケルクリングヒダの異常や辺縁の変化,変形に重点がおかれている6)11)13)16).このように手法の異なる欧米の診断学を,そのままわが国の二重造影主体の診断学にあてはめていくのは無理であり,危険でもある.胃のときと同じように,二重造影法を主体とした小腸の診断学理論を確立する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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