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今月の主題 クローン病(1) 主題
再発を繰り返したクローン病の検討
著者: 野坂純一郎1 福井興1 水野滋1 伊野照子2 吉川宣輝2 植村富士男3
所属機関: 1国立大阪病院消化器科 2国立大阪病院外科 3国立大阪病院病理
ページ範囲:P.375 - P.384
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〔症例1〕初診時25歳,現在27歳,男子,会社員(営業担当)
主 訴:右下腹部痛,るいそう
家族歴:特になし
既往歴:17歳の時急性虫垂炎にて虫垂切除をうけているほか特記すべきものはない.
現病歴:1974年5月頃より,食事摂取や排便とは無関係に右下腹部のしくしくする痛みがあり,上腹部の重圧感,腹部膨満感,嘔気などを伴っていた.近医にて十二指腸潰瘍を指摘され,注射療法で上腹部の愁訴は改善されたが,下腹部のとう痛は次第に増強してきたので,1975年4月8日,当科外来を受診した.初診時,身長170cm,体重49kgで過去8カ月間に8kgの体重減少をみていた.食欲は普通で,毎日1行普通便があり,血便,粘液便などの異常はみない.白血球増多12,300,CRP(+++),α2-グロブリン高値15.0%,などを認め,腹痛は一進一退であったので精査の目的で1975年8月29日入院した.
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