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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻3号

1978年03月発行

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書評「ホルモン産生腫瘍」 フリーアクセス

著者: 井林博1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.402 - P.402

文献概要

 国立がんセンター総長石川七郎博士,東北大学病理学笹野伸昭教授,京大内科井村裕夫教授らの編集で,わが国の代表的な研究者48氏により機能性腫瘍にかんする研究の全貌と今後の動向が見事に集大成されたmonograph「ホルモン産生腫瘍」がこのたび刊行された.石川博士は周知のごとくLiddle(1961)が異所性ACTH産生腫瘍のnew clinical entityを発表する以前に,多数の肺癌自験症例の観察から臨床的に異質で特異な臨床症状として色素沈着,多毛傾向,バチ状指や血漿17-OHCSの高値などの存在をすでに1950年代に指摘された.引続き厚生省がん特別研究班を構成すると共にFunctioning tumor研究会を創設され,わが国におけるこの方面の研究を情熱的に推進育成された先達である.笹野教授は文部省がん特別研究班「異所性ホルモン産生腫瘍の基礎的研究」の班長として,また井村教授は異所性ホルモン産生腫瘍の臨床的研究分野でともにわが国における文字通りのfrontierとして高名である.本書は編者らが序文その他で指摘されておるように欧米にもなお類書をみない世界的にもuniqueな著書であり,本書発刊の意義はきわめて大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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