icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻4号

1978年04月発行

一冊の本

Immunology of the Gut

著者: 西岡幹夫1 竹本忠良1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.542 - P.542

文献概要

 われわれの消化器管や呼吸器管はいつも微生物にさらされ,その侵入や障害を受けている.消化器管には,食物中の異種蛋白がわずかながらintestinal barrierを越えて,生体内に入りこんでいる.生体にとって非自己であるこのような異種抗原が抗原性を示さないのは,これら器管の粘膜に特有な免疫系が存在するためであり,これは局所免疫(local immunity)と呼ばれている.

 局所免疫に関する研究の歴史は新しく,Heremansらが免疫グロブリンA(IgA)を発見した(1959年)ことや,Tomasiらが分泌型IgAの役割を明らかにしたこと(1965年)に始まるといってよいだろう.最近では,血清中のIgA,ならびに局所免疫の主役である分泌型IgAを一括してIgA系と称し,これらの異常に起因する多くの病態が明らかになってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら