文献詳細
今月の主題 消化管粘膜拡大観察と病態生理
主題
大腸隆起性病変の拡大観察とその病態
著者: 多田正大1 川井啓市1 赤坂裕三1 宮岡孝幸1 青池晟1 下野道広2 本井重博2 須藤洋昌2 仁木弘典2 服部隆則3 藤田哲也3
所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生 2京都府立医科大学第3内科 3京都府立医科大学第2病理
ページ範囲:P.625 - P.636
文献概要
同時に早期胃癌の診断技術・理論の大腸検査法への導入によって,大腸診断学においてもより微細所見の診断やより微小な病変の発見のためのさまざまな努力が試みられている1).すなわちX線検査では二重造影法による大腸小区像(いわゆるfine network pattern)の描出2)や微小ポリープ,微小癌の診断3),さらに拡大X線撮影装置による大腸粘膜の拡大撮影4)であり,内視鏡診断の分野においては,色素内視鏡検査法(dye spraying method)5)~10)と拡大大腸fiberscope(magnifying colonoscope)11)12)による微細病変の観察のための試みがなされている.殊に内視鏡検査の分野におけるこれらの新しい試みは,近年著しい進歩をみせており,かつ次第にルーチンの検査法となりつつある13)~19).
掲載誌情報