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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻7号

1978年07月発行

今月の主題 慢性膵炎

主題

慢性膵炎のERCP診断の位置づけ

著者: 有山襄1 池延東男1 大橋計彦1 河合信太郎1 白田一誠1 島口晴耕1 栗原稔1 白壁彦夫1 炭田正孝2 須田耕一2 松本道男2 橋本敬祐2

所属機関: 1順天堂大学消化器内科 2順天堂大学病理学教室

ページ範囲:P.917 - P.926

文献概要

 内視鏡的膵胆管造影(ERCP)が本邦で実用化されてから,膵疾患の診断に重要な役割を果たすようになった.従来,診断が困難であった膵疾患がERCPで膵管を造影することによって,その存在診断だけでなく質的診断まである程度できるようになった.膵管像と組織像の対比も行われ1)~4),各種膵疾患の膵管像の分類についても報告がある5)6).しかし,膵管像は膵実質の変化を常に忠実に反映するとは限らず,両者の変化に不一致があることは当然で,ERCPの所見だけから膵疾患の正確な診断を行うことは困難な場合がある.膵癌や慢性膵炎に典型的な変化がERCPでみられれば診断は簡単であるが,膵癌と慢性膵炎は類似した変化が膵管造影像にみられることがあるし,膵管の閉塞がある例ではその疾患の診断が困難であることが多い7)8)

 今回は膵管造影像に異常がみられた例をとりあげ,これらの例を臨床的にどのようにとり扱うべきか考察し,慢性膵炎の形態学的診断について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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