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文献詳細

雑誌文献

胃と腸13巻7号

1978年07月発行

文献概要

今月の主題 慢性膵炎 主題症例

6年間の経過観察中に4回も開腹手術が行われた慢性膵炎の1症例

著者: 富士匡1 河村奨1 清水道彦1 前谷昇1 竹本忠良1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.959 - P.963

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 日本膵臓病研究会試案1)によって,高度の慢性膵炎に限っては,統一した基準のもとに診断が容易にできるようになった.しかし軽度の慢性膵炎に対する診断基準は確立されておらず,今後の検討課題となっている.それに加えて,治療面では対症療法に終始しがちで,たとえ高度の慢性膵炎においても,手術適応に関しては今なお議論の分かれるところである.本疾患には未解決な問題が数多いことはわれわれが指摘するまでもない.

 われわれは慢性膵炎の診断が確定したのち6年の長きにわたり頑固な腹痛に悩まされ内科への入院を9回繰り返し,この間に4回の開腹手術をうけた36歳男性の症例を経験した.以下その臨床経過の概要とその手術結果について報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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