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文献概要
今月の主題 症例・研究特集 症例
大腸クローン病―著明なmucosal bridgeを形成した1例を中心に
著者: 磨伊正義1 沢崎邦広1 秋本龍一1 木南義男1 竹内功2 山本恵一3 北川正信4
所属機関: 1金沢大学がん研究所付属病院外科 2竹内病院 3富山医科薬科大学外科 4富山医科薬科大学病理
ページ範囲:P.1097 - P.1104
文献購入ページに移動症 例
患 者:塩○俊○ 44歳 男 織物業
主 訴:右臍部の有痛性腫瘤,腹部膨満感
家族歴:特記すべきことなし
既往歴:30歳の時虫垂切除術
現病歴:32歳の時右下腹部の鶏卵大の腫瘤ならびに腸管狭窄症状をきたし,金沢大学第1外科にて大腸右半切除術を受け(1965年4月3日),病理診断により大腸クローン病であることが判明した.その後約10年間腹部症状はなく,順調に経過しているが,初回手術半年後より,手指,足,膝関節などに非対称性,かつ移動性の関節炎をみており,鎮痛剤やステロイド投与などにより軽快している.1976年1月頃より右臍部に再び有痛性の腫瘤を認め,某病院にてクローン病の再発として内科的治療を受け,一時寛解した.しかし,同年6月再び腹痛が増悪し,腹部膨満,るいそうが著明となり,subileus症状を呈したため,当科へ転科した.
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