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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻1号

1979年01月発行

文献概要

追悼

吉井隆博教授追悼の辞

著者: 望月孝規1 竹本忠良2

所属機関: 1都立駒込病院病理科 2山口大学第1内科

ページ範囲:P.96 - P.96

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 吉井先生が,北米で溝演中に倒れ,おなくなりになりました.御苦労の末,仕事が軌道にのったときだけに,先生としても誠に心残りでなかったかと,残念におもいます.私は,毎月の早期胃癌研究会の折に,先生と必ずお目にかかり,症例の病理学的説明をうかがい,ときにはそれに対し討論する機会にも恵まれ,また先生の著書や論文からも教えをうけました.私のみならず,多数の臨床の先生方が吉井先生の教えをうけ,大そうお世話になりました.いまさらのごとく,先生の活動力の大きさを感じると共に,その早逝が惜しまれます.研究会場の薄闇の中で,先生は最前列の席で顕微鏡をみていましたが,いまなお「吉井先生,この標本は……」と,うっかり話しかけてしまうことがあります.その様に,突然,先生はわれわれと別れ去ってしまいましたが,研究会のたびに,先生の面影は,われわれの心の中になつかしくよみがえって来,われわれの勉強を励して下さるとおもいます.心から御冥福をお祈り申上げます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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