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胃と腸ノート
コンゴーレッドによる内視鏡的機能検査法の1改良法―コンゴーレッド-エバンスブルー法
著者: 井田和徳1 窪田吉克1
所属機関: 1岐阜歯科大学第2内科
ページ範囲:P.109 - P.109
文献購入ページに移動 1965年,奥田らはコンゴーレッド(Cと略す)を胃粘膜に撒布して,内視鏡的に塩酸分泌領域を観察する方法を考案した.本法は内視鏡による一種の機能検査として普及しているが,粘膜の色調や形態の変化を正確に観察することは難しい.われわれはこの点に改良を加えた.
C液は胃粘膜の色調と同系の赤色を,酸による変色後は黒紫色を呈し,いずれも形態観察には不適当な色調である.そこでCに青色系色素を加えて色素原液を胃粘膜とcontrastをなす色調とし,かつC変色後は色素原液と色調差が生じて変色域,不変域の判定も容易にできるように,in vitroで基礎的検討を加えた.その結果C0.2g,エバンスブルー(E)0.2gを水100mlに溶解した液が上記目的を満足させることを確認した.この色素混合液の撒布によってcontrast効果を高め,胃粘膜面の微細形態の観察も可能にするために,われわれの考察した胃粘液除去法を本法の前処置として応用した.具体的には次のような手順で行う.
C液は胃粘膜の色調と同系の赤色を,酸による変色後は黒紫色を呈し,いずれも形態観察には不適当な色調である.そこでCに青色系色素を加えて色素原液を胃粘膜とcontrastをなす色調とし,かつC変色後は色素原液と色調差が生じて変色域,不変域の判定も容易にできるように,in vitroで基礎的検討を加えた.その結果C0.2g,エバンスブルー(E)0.2gを水100mlに溶解した液が上記目的を満足させることを確認した.この色素混合液の撒布によってcontrast効果を高め,胃粘膜面の微細形態の観察も可能にするために,われわれの考察した胃粘液除去法を本法の前処置として応用した.具体的には次のような手順で行う.
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