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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻10号

1979年10月発行

文献概要

今月の主題 消化管の健診を考える 主題

疫学と消化器の健診

著者: 川井啓市1 林恭平1 赤坂裕三1 松野喜六1 多田正大1 青池晟1

所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生学教室

ページ範囲:P.1319 - P.1324

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 疫学1)とは,本来は流行病を対象にした学問を意味したが,現在では「健康の疫学」などの言葉も使われているように,既に流行病ないし伝染病を対象に研究するものでなくなったことは広く知られている.

 一般に「疫学」といえば,人間の集団を対象に調べて,健康および異常の原因を宿主・病因・環境(社会的,生態学的,物理的環境を含む)の面から包括的に研究し,健康の増進と疾病の予防をはかる未来の学問を意味する.したがって疫学においては,まず人間集団のなかでの疾病や障害を含む健康に関与する事象がどのように変動するのかを測定し,その分布に対してどのような要因が働いているかを異なった条件下での事象の発現を比較することによって明らかにするわけである.

 すなわち,ここで問題になるのは,疾病を明らかにするために健康を知るべきであり,次に健診に疫学がどのようにかかわるかの理論と実際が必要になってくるわけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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