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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻10号

1979年10月発行

文献概要

ディスカッション

名市大1内,宮治先生に対する答え―「胃と腸」14巻6号827~832頁(1979年)の綿引論文「原発性十二指腸癌の1例」への宮治先生の質問(14巻9号1248頁)に関して

著者: 綿引元1

所属機関: 1大垣市民病院第2内科

ページ範囲:P.1332 - P.1332

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 原発性十二指腸癌は,進展すると,病理組織学的に発生部位を明らかにすることができない場合があり,特に乳頭部周囲癌では,総胆管膨大部ないし乳頭部より発生したものが多く,狭義の原発性十二指腸癌に含めないという考えかたもあります.原発性十二指腸癌は,原則的には腸上皮起源の円柱上皮細胞型の腺癌であり,なかにBrunner腺,迷入膵,迷入胃組織から発生するものがあります.更に乳頭上部に発生した癌では,宮治先生の御指摘された副乳頭から発生した癌や,膵癌の十二指腸壁への浸潤を考慮に入れる必要があります.

 著者らの症例は,逆行性膵管造影を行い,主膵管,膵頭部の分枝に異常所見を認めず,更に副膵管についても,X線透視下で造影剤の十二指腸内腔への流出を確認し,異常所見も認めませんでした.また,切除標本の膵管造影も行い確認しましたが,同様に,主膵管,副膵管,および分枝に明らかな異常所見はなく,臨床的には,腺癌および副乳頭部癌を否定しました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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