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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻10号

1979年10月発行

文献概要

今月の主題 消化管の健診を考える 主題

大腸癌健診―その現況と展望

著者: 武藤徹一郎1 沢田俊夫1 上谷潤二郎1 富山次郎1 草間悟1 山口真司1 佐々木勝海1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2群馬中央病院外科

ページ範囲:P.1343 - P.1350

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 大腸癌の頻度が上昇していることは統計上紛れのない事実であり,日常の診断に携っていても,それを実感として感じるのは著者らのみではないであろう.将来大腸癌の頻度は胃癌を追い抜く可能性もあるという.しかし,頻度の上昇分が進行癌によって占められていては,いかに多くの外科医が努力しても,生存率の飛躍的な向上は望めないであろう.治癒手術が可能な時期の発見,すなわちDukes A,B,理想的には早期癌の時期に診断されることが望ましい.都合の悪いことに,これらの患者の多くは無症状であるか,あるいは少なくとも自覚症を持ってはいない.無症状者群から罹患者をpick-upする“健診”を目的とした方法が,大腸癌を対象として現在どこまで進んでいるか?この疑問に答えるのが本稿の目的である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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