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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻10号

1979年10月発行

文献概要

今月の主題 消化管の健診を考える 主題 他臓器健診の問題点

③乳癌

著者: 泉雄勝1

所属機関: 1群馬大学医学部第2外科教室

ページ範囲:P.1355 - P.1356

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 日本婦人の乳癌死亡率は,従来欧米のそれに比し低いとされていたが,最近十数年間には漸増を示し,罹病率も当然増加を示している.これは食事,内分泌環境などの欧米化と関連づけて考えられている.このような観点からわが国においても,胃,子宮,肺におけるほどではないにせよ,乳癌の集団検診が次第に各地域で行われるようになってきていることは喜ぶべきことであろう.

 乳癌に限らず集団検診の方式には,一定日時,地域を定めて移動する「出張方式」と,1カ所の専門検診センターに受診者が訪れる「センター方式」の2種があり,それぞれ一長一短がある.前者は比較的容易に多くの人が受診できるが,時期をはずすと次の機会まで待たねばならぬという不利がある.後者は気が向けばいつでも受診でき,また治療に直結する利点があるが,意識の低い人,多忙な人は受診の機会を失いやすい.前者は僻地向き,後者は大都市向きといえる.わが国の集検方式は量的にいって出張方式が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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