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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻11号

1979年11月発行

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書評「治療総論」 フリーアクセス

著者: 細田四郎1

所属機関: 1滋賀医科大学

ページ範囲:P.1472 - P.1472

文献概要

 NIM(New Ietegrated Medical) Lecturesシリーズは私の愛用する医学書である.従来の医学書にしばしばみられたような,飜訳医学でなく,またどの本を見ても同じような内容であるというようなものではなく,編者の企画のもと,各著者が実際に臨床の場で考え,おこなっていることを書物とされたオリジナルなものである.私自身の講義においては「臨床診断学,診察編」,「消化器病学」および「血液病学」を学生に推奨している.このNIMシリーズに,このたび「治療総論」が加わった.

 まず第1に,本書の「まえがき」にもあるように,従来の卒前教育は診断学に重点がおかれ,病態生理や鑑別診断までであって,治療についてはいずれ卒後研修中に学べばよいというがごとくに扱われていた.治療学といえば,man to man式徒弟教育の中で,技術・秘伝が承け継がれてきた.本来,「自然治癒力を助長し,円滑に進行させる」治療学の原理に基づいて,「治療学の体系化」を行うことは必要なことであった.ところが,現実には「治療総論」はこれまではほとんどとり上げられなかったので,本書は「これまでは全くみられない,はじめての試み」となったのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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