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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻2号

1979年02月発行

今月の主題 早期胃癌診断の反省(2)

主題

早期胃癌細胞診の限界

著者: 石岡国春1 佐藤明1 梅津佳英1 豊原時秋1 小檜山満雄1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科

ページ範囲:P.173 - P.182

文献概要

 本誌の創刊号で「細胞診の利用価値と診断法-特に消化器悪性腫瘍の診断に関する諸問題-」と題して,細胞診の利用価値と診断法について論じ,一部その限界についても言及してからすでに12年以上経過した.その間に胃のX線診断学や内視鏡診断学が著しく進歩し,微小病変の発見や早期胃癌の診断率は向上した.胃細胞診においても細胞採取方法の改善や細胞所見の集積が得られ,特に胃ファイバースコープの開発と進歩によって内視鏡直視下に胃粘膜の細胞および組織片が採取されるようになったので,細胞診成績は向上した.生検組織片の塗抹細胞診では細胞異型のほかに組織構築の異型も観察しうるので,胃癌診断の信頼性は一層高まり,またいわゆる境界領域性病変とされる異型上皮の診断もある程度可能となってきた.しかし,この胃細胞診にも限界のあることはいうまでもない.ここでは細胞診の実際的価値とその限界を東北大学第3内科における細胞診成績を中心に述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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