文献詳細
研究
文献概要
頸部食道は,造影剤の通過がとくに早いため,よい写真を撮影することがむずかしい.また,頸部食道は下咽頭に接続し,喉頭などに隣接し,病変が頸部食道,下咽頭,喉頭にまたがることもあるので,X線像がかなり複雑になる.このようなことから,頸部食道のX線検査や診断にあたって,特別な工夫や考案が必要になってくる.
従来,頸部食道を撮影するために,撮影体位,撮影のタイミング,撮影条件,X線装置などについて工夫がはらわれてきた.また,造影剤の通過速度を遅らせるために,粘稠度の高い造影剤を用いる試みもあった.さらに,近年,映画撮影や連続撮影も開発されてきているが,特殊の装置が必要であったり,写真が鮮明でなかったり,よい二重造影像が得られにくいといった欠点がある.結局,微細病変の診断には二重造影法がよいことはわかってはいるが,頸部食道の検査に適した,独自のX線検査法が確立しておらず,診断面の遅れが目立っている.
従来,頸部食道を撮影するために,撮影体位,撮影のタイミング,撮影条件,X線装置などについて工夫がはらわれてきた.また,造影剤の通過速度を遅らせるために,粘稠度の高い造影剤を用いる試みもあった.さらに,近年,映画撮影や連続撮影も開発されてきているが,特殊の装置が必要であったり,写真が鮮明でなかったり,よい二重造影像が得られにくいといった欠点がある.結局,微細病変の診断には二重造影法がよいことはわかってはいるが,頸部食道の検査に適した,独自のX線検査法が確立しておらず,診断面の遅れが目立っている.
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