icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻4号

1979年04月発行

--------------------

書評「要説 膵・胆道病学」 フリーアクセス

著者: 石井兼央1

所属機関: 1旭川医科大学

ページ範囲:P.480 - P.480

文献概要

 膵臓病学の最近の進歩にはめざましいものがある.これは次々に開発された膵臓病の診断技術が臨床的に応用されるようになり,慢性膵炎,膵癌の診断が可能になってきたことと蓄積された症例によって臨床像の把握ができるようになってきたことによるものであろう.膵臓病学が一つの体系として成立するようにようやくなってきたことをしめすように,近年わが国でも膵臓病についての単行本の出版もいくつか行われている.

 しかし筆者自身も感じていることであるが,膵臓病学に関する単行本でもっとも重点がおかれているのは検査法による診断であり,膵臓の生理機能については日進月歩の勢いで知識が増しつつある消化管ホルモンに焦点があてられているように思われる.これらの問題はもちろん最近の大きな進歩の結果であり,将来への飛躍の基底となる重要な課題であることは疑う余地はないが,このような重点的な内容をもつ単行本は医学生,研修医,専門外の医師にとって読みにくいものであろうことは想像にかたくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら