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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻4号

1979年04月発行

今月の主題 症例・研究特集

症例

消化管出血を起こしたメッケル憩室の1例

著者: 武田功1 中野哲1 北村公男1 綿引元1 馬場健碩2

所属機関: 1大垣市民病院第2内科 2大垣市民病院放射線科

ページ範囲:P.497 - P.502

文献概要

 メッケル憩室は最もよく知られた臍腸管奇形であり,人口の1~3%にみられるという1).これらの多くは無症状に経過するが,15~30%が憩室に起因する症状を呈し2)3),最も多い合併症は出血である3).しかし,本症の頻度に対して術前に診断された例は極めて少ない.これは憩室が小腸下部に存在することが最大の障害になっており,最近ではその局在性にとらわれない検査法,すなわち,血管造影やシンチグラフィーによる診断例が増加しつつある.

 われわれは,この数年間,小腸疾患に注目し,小腸二重造影法をはじめとして,積極的に小腸の検索を行ってきたが,今回,下血を主訴とし,各種のX線検査で典型的な所見を呈し,術前に診断しえたメッケル憩室の1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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