文献詳細
文献概要
今月の主題 消化管と血管病変 主題症例
進行性全身性硬化症(Progressive Systemic Sclerosis)
著者: 田中三千雄1 堤京子1 長廻紘1
所属機関: 1東京女子医科大学消化器内科
ページ範囲:P.667 - P.672
文献購入ページに移動患 者:45歳 男性
主 訴:悪心,嘔吐,腹部膨満
家族歴・既往歴:特記すべきものなし
現病歴:1967年頃より胸やけ出現.1974年より上肢,顔面の浮腫,レイノー現象,手指のこわばりがみられるようになった.1976年8月頃より嚥下障害,上腹部痛あり.同年12月,胃潰瘍(胃角部)の診断のもとに胃切除術(B-Ⅰ法)を施行される.その後,舌の運動制限と顔面のこわばりを強く感じるようになったため,1977年2月より2カ月間,皮膚科に入院する,諸検査の結果から進行性全身性硬化症(PSS)と診断され,副腎皮質ステロイド剤の投与を受ける.同年6月より悪心,嘔吐,腹部膨満感の出現と,顔面のこわばりが増強してきたため,7月に消化器内科に入院した.
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