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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻6号

1979年06月発行

今月の主題 回盲弁近傍潰瘍(1)―いわゆる“Simple Ulcer”を中心に

主題

いわゆる“Simple Ulcer”とは

著者: 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.738 - P.748

文献概要

 ‘Simple ulcer’,‘primary ulcer’,‘solitary ulcer’,‘idiopathic ulcer’,‘non-specific ulcer’,‘benign ulier’…etc.いわゆる“simple ulcer”と呼ばれる疾患に対する名称はこんなに多い.‘Non-specific simple ulcer’のように2つの形容詞を組み合わせて用いられることも少なくない.わが国ではこれらの翻訳名が用いられている.1つの疾患単位(?)にこれほど多種多様の名称が用いられているのは何故であろうか? われわれはいわゆる‘simple ulcer’という疾患に対してあるイメージを持っていたが,これを独立した疾患単位として認めていてもよいのだろうか.

 本稿ではいわゆる“simple ulcer”が歴史的にどのように記載され認識されてきたかを振り返ることによって,この原因不明で奇妙な疾患のentityをもう一度考えなおしてみようと思う.いわゆる“simple ulcer”は大腸にも小腸にも発生するが,文献的にも両者は別々に記載されていることが多いので,ここでも別に取り扱うことにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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