icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻6号

1979年06月発行

文献概要

今月の主題 回盲弁近傍潰瘍(1)―いわゆる“Simple Ulcer”を中心に 主題症例 回盲弁近傍潰瘍

⑦Behçet病不全型患者の寛解期に発生した回腸および回盲部の多発性潰瘍

著者: 富永浩平1 望月孝規1 荻原奉祐2 西沢護24 金子甫3

所属機関: 1東京都立駒込病院病理科 2東京都立駒込病院内科 3東京都立駒込病院外科 4東京都がん検診センター

ページ範囲:P.795 - P.801

文献購入ページに移動
 われわれは眼病変を欠くBehçet病不全型患者において,5年間の無症状期後に生じた回腸および回盲部多発性潰瘍(およびその瘢痕)の1手術症例を経験したので報告する.

症 例

 患 者:37歳 男 理容師

 主 訴:右下腹部痛

 家族歴:特記事項なし

 現病歴:1953年頃より主に両側前腕に職業柄,石けんによる水洗後によくアセモ様湿疹が出来,発赤腫脹を繰り返す.1960年,1965年,1972年に口内アフタ性潰瘍が出現し,1965年から1966年にかけて3回,亀頭および陰囊に潰瘍が生じた.1970年に数カ月の間隔で3回,右手首,両膝に関節痛があリデカドロン(総量12.0mg)を内服し症状は改善され以後健康であったところ,1975年6月頃から心窩部痛と下腹部痛が続き,8月20日頃から右下腹部痛が出現し8月22日に本院内科に入院した.発熱,下痢,下血はなく,全経過を通じて眼症状,神経症状は生じていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら