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文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻8号

1979年08月発行

文献概要

今月の主題 微小胃癌 主題

微小胃癌の内視鏡診断の現状と今後の方向づけ

著者: 岡崎幸紀1 藤田潔1 河原清博1 榊信広1 飯田洋三1 河村奨1 竹本忠良1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1059 - P.1063

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 内視鏡の進歩は,胃内観察ではすでにミクロの世界に突入しようとしている.胃癌の早期診断を唱える立場とすれば,大変夢のある喜ばしいことであるが,胃癌診断の現実は微小胃癌が10mmか5mmかで議論されている段階である.さらに昨年(1978年)秋の第20回日本消化器病学会秋季大会シンポジウムで示されたように,胃癌の発生頻度からみれば,10mm以下としても微小胃癌の症例はあまりにも少ない.このような事態の原因はどこにあるのであろうか.

 早期胃癌分類が生まれて15年を過ぎた.この間,胃生検をはじめ,内視鏡機器の開発,改良は目ざましいものがある.しかし,これを使用し,診断する内視鏡医の心構えはどうであろうか.内視鏡の大家といわれる人々の診断法を慢然と踏襲していたのではなかろうか.胃生検に甘えているのではなかろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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