icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸14巻9号

1979年09月発行

文献概要

今月の主題 症例・研究特集 研究

早期胃癌病型に類似した病巣をもった進行胃癌(早期類似進行胃癌)の病理組織学的検討

著者: 岩永剛1 古河洋1 福田一郎1 甲利幸1 谷口春生2

所属機関: 1大阪府立成人病センター外科 2大阪府立成人病センター病理

ページ範囲:P.1255 - P.1262

文献購入ページに移動
 肉眼所見が早期胃癌病型に類似しておりながら,癌が固有筋層(pm)以下に深達しているものは,種々の名称で呼ばれているが1)2),筆者ら3)は以前より早期類似進行癌(以下「類進癌」と略す)と称してきた.これら類進癌の臨床的所見,予後などについては幾つかの報告1)4)があるが,その病理組織学的な検討はほとんどなされていないので,この点の考察を行った.

対象

 Table 1のように1974年末までの13年半の間に大阪成人病センターにおいて胃切除された胃癌1,446例中,その病巣が肉眼的に早期癌病型でしか表現できないような深達癌114例を類進癌として検討した.対照としては,早期癌548例と,Borrmann型の進行癌(以下「Borrmann癌」と略す)674例について,比較検討した.また,類進癌とBorrmann癌との中間の病型(以下「類進・Borrmann中間型」と略す)110例も比較検討に加えた.

なお癌病巣を2つ以上もった症例は,そのうちの主癌病巣についてのみ検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?