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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻1号

1980年01月発行

文献概要

症例

胃変形の少ない時期に診断されたLinitis plastica状態の癌の1症例

著者: 祓川正嗣12 鎗川正1 中島孝晃3 渡辺勇4 白壁彦夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部内科消化器 2癌研究所病理 3順天堂大学医学部外科消化器 4順天堂大学医学部病理

ページ範囲:P.97 - P.103

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 数年にわたる胃X線検査で異常なく経過していて,突然X線像上にleather bottleの像が現われ,臨床医の心胆を寒からしめるものがある.しかも,Linitis plastica状態の胃癌の予後は極めて不良である.このような状態になる以前に診断しなくてはならないが,一般的には,診断はなかなか困難な場合が多い.われわれは,原発巣が比較的小さいにもかかわらず,癌細胞が粘膜以外の胃壁にび玄ん性に広範囲な拡がりを小した,胃壁の伸展不良の程度が軽度である,いわゆるLinitis plastica状態の拡がりを示す癌を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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