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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻11号

1980年11月発行

文献概要

今月の主題 逆追跡された胃のlinitis plastica―早期発見のために(1) 主題

Linitis plasticaの初期変化とその後の進展推移

著者: 竹田彬一1 須藤洋昌1 郡大裕1 山口勝通2 岩破淳郎2 川井啓市2

所属機関: 1京都府立医科大学第3内科 2京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.1137 - P.1144

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 近年の胃診断学の進歩に伴い,微小癌の診断,Ⅱb型早期胃癌の診断に代表されるように,胃癌の早期診断はめざましい進歩をとげた.しかしながら進行胃癌のなかでも,殊にlinitis plasticaの術後5年生存は,はなはだ稀であるとする報告が多く,その早期診断学の確立と病態についての解明が待たれている.本研究では,linitis plasticaの逆追跡による胃X線,胃内視鏡資料から,より早期像とそれらの進展推移について検討したい.

 ここでいうlinitis plasticaとは胃壁がびまん性肥厚を呈し,結合織性の変化が著しい胃癌で,限局性の腫瘤形成の認められない胃癌をいう2)~4).臨床上,胃スキルス1),Borrmann 4型胃癌として使用されているものの大部分はこれに含まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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