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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻12号

1980年12月発行

文献概要

症例

直腸平滑筋肉腫の1例

著者: 寺田紘一1 吉原久司1 近藤慶二2 戸田佐登志2 渋谷貢3

所属機関: 1高知県立宿毛病院外科 2高知県立中央病院外科 3渋谷内科

ページ範囲:P.1343 - P.1347

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 消化管平滑筋肉腫のうちでも直腸病巣は臨床上極めてまれで,本邦では岩井ら1)(1955年)の第1報以来,1977年までに45症例の報告2)がみられる.著者は直腸平滑筋肉腫の1例を報告するとともに直腸本症の特異性について診断面を中心にして考察を加えてみたい.

 症 例

 患 者:56歳,男,鉄工員.

 主訴:便通異常.

 家族歴:特記すべきことなし.

 既往歴:36歳時虫垂切除.

 現病歴:約半年前より下腹部の軽度膨満感と尿意頻回などの症状を自覚していた.排便は1日1行であったが来院10日前より下痢と便秘を繰り返すため来院.肛門出血やとう痛および便柱狭小などは,全く自覚していなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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