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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻2号

1980年02月発行

今月の主題 腺境界と胃病変

主題

腺境界と胃病変―胃底腺の機能的な境界と胃病変

著者: 奥田茂1 竜田正晴1

所属機関: 1大阪府立成人病センター消化器内科

ページ範囲:P.177 - P.186

文献概要

 古くから解剖学・生理学の教えるところであるが,胃粘膜は噴門腺・胃底腺・幽門腺と3種の腺と共通の表層上皮で構成され,各腺はおのおのその機能を異にしている.すなわち,胃底腺には塩酸および内因子を分泌する壁細胞とペプシンを分泌する主細胞がある.噴門腺・幽門腺は粘液腺であるが,後者にはガストリンを分泌するG細胞がある.

 このように,胃粘膜は部位的に3つの異なった機能を有する粘膜でできており,理論的には4本の腺境界があることになるが,今回は遊離塩酸の分泌という特異な機能を有する胃底腺粘膜に焦点をあて,内視鏡的コンゴーレッド法でその拡がりと境界を正確に知ることにより諸種胃疾患の診断,治療および予後の推定にどのように役立つか,私達が得た成績を中心にまとめてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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