文献詳細
今月の主題 腺境界と胃病変
主題
文献概要
古くから解剖学・生理学の教えるところであるが,胃粘膜は噴門腺・胃底腺・幽門腺と3種の腺と共通の表層上皮で構成され,各腺はおのおのその機能を異にしている.すなわち,胃底腺には塩酸および内因子を分泌する壁細胞とペプシンを分泌する主細胞がある.噴門腺・幽門腺は粘液腺であるが,後者にはガストリンを分泌するG細胞がある.
このように,胃粘膜は部位的に3つの異なった機能を有する粘膜でできており,理論的には4本の腺境界があることになるが,今回は遊離塩酸の分泌という特異な機能を有する胃底腺粘膜に焦点をあて,内視鏡的コンゴーレッド法でその拡がりと境界を正確に知ることにより諸種胃疾患の診断,治療および予後の推定にどのように役立つか,私達が得た成績を中心にまとめてみたい.
このように,胃粘膜は部位的に3つの異なった機能を有する粘膜でできており,理論的には4本の腺境界があることになるが,今回は遊離塩酸の分泌という特異な機能を有する胃底腺粘膜に焦点をあて,内視鏡的コンゴーレッド法でその拡がりと境界を正確に知ることにより諸種胃疾患の診断,治療および予後の推定にどのように役立つか,私達が得た成績を中心にまとめてみたい.
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