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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻4号

1980年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸の早期癌―胃早期癌と比較して 主題

大腸早期癌のX線診断

著者: 狩谷淳1 林学1 間山素行1 篠塚忠1 祓川正嗣1 若林芳敏1 田沢浩1 西沢護2 織田貫爾3 勝田康男3 白壁彦夫3

所属機関: 1千葉県がんセンター放射線診断部 2東京都がん検診センター 3順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.365 - P.373

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 胃早期癌に対して,大腸早期癌という言葉も広く普及し,その報告例も多くなりつつある.これからも大きな興味の対象として展開してゆくものと考えられる.しかしまた一方では,大腸早期癌の定義をめぐって,あるいは診断法や治療法をめぐって,多少の混乱があるかとも考えられる.このような時期に,将来にそなえるために,現状を整理し,問題点を指摘することも意義のあることと思われる.そこで,自験例の大腸早期癌に対するX線診断の現状を分析検討し,その診断能,診断の限界あるいは問題点などに主眼を置いて報告を行いたい.さらに,そこからひき出される結果によって,大腸早期癌診断に対するX線診断の位置づけを考察し,最後に胃早期癌と対比した検討を加えたい.

 検討材料は45例45病変の自験例で,家族性大腸ポリポージスの癌化例は除いた.大腸早期癌の定義および分類は,胃早期癌のそれに準じた.X線検査法は,one stage methodによる二重造影法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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