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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻6号

1980年06月発行

文献概要

今月の主題 小膵癌診断への挑戦 主題

小膵癌の診断過程

著者: 有山襄1 池延東男1 炭田正孝1 白田一誠1 島口晴耕1 三隅一彦1 禿陽一1 白壁彦夫1

所属機関: 1順天堂大学消化器内科

ページ範囲:P.611 - P.617

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 各種形態学的検査法の開発および改良によって膵癌の診断は容易になった.しかし,診断される膵癌のほとんどは進行した切除不能なものが多く,小さな膵癌,とくに膵被膜内に限局する小さな膵体尾部癌の診断は困難であるのが実状である.この原因は膵癌の免疫血清学的なスクリーニングテストがないこと,患者の臨床症状が非特異的であることおよび診断する医師が膵癌の存在を念頭におかないことが主なものである.

 われわれはERCPと血管造影を組み合わせると,小さな膵癌が診断できることを報告して来た1)2).今回は膵癌患者の症状と臨床検査所見を分析し,どのような症例に膵癌の疑をおいて特殊検査を行うべきかを検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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