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今月の主題 小膵癌診断への挑戦 主題
原発性膵癌の病理組織学的研究―膵癌全割例からみた癌の膵内・膵外での進展様式について
著者: 福田芳郎1 炭田正孝2 有山襄2 橋本敬祐3
所属機関: 1順天堂大学第1病理学教室 2順天堂大学消化器内科 3順天堂大学第2病理学教室
ページ範囲:P.627 - P.635
文献購入ページに移動近年,内視鏡的膵胆管造影,血管造影といったX線診断学の進歩に伴い,膵内に限局する小さな膵癌が術前に診断され切除されるようになってきた4)5).1968年,Boijsenは血管造影で診断できる膵癌の大きさの限界は2cmであると報告した6)が,現在では1cm膵癌の診断が可能であるの4)5)7)~9).しかし,一般的にはこのような小膵癌が術前に診断,切除されることは稀で,膵内に限局する小膵癌の臨床的,並びに病理学的特徴は十分把握されていないのが現状である.
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