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文献詳細

雑誌文献

胃と腸15巻7号

1980年07月発行

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書評「消化管の病理と生検組織診断」 フリーアクセス

著者: 長与健夫1

所属機関: 1愛知県がんセンター研究所

ページ範囲:P.720 - P.720

文献概要

 消化管疾患の診断にとって,生検組織診が必要欠くべからざるものになってから既に相当の年月が経つ.わが国のみならず世界中のどの国においても,この方法が日常の診療に際していかに有用なものであるかを誰でも良く知っているし,この方面の診療に携わる人々はそのことを肌身に感じ取っている.

 しかし,物事には常に表と裏の二面性があるように,生検についてもそのプラスの面だけを強調するのは事実を正確に伝えることにはならない.それが有効,適切であるためには,診断を下すのに必要と思われる所から最小限の組織片が採取されなければならないことは勿論であるが,その条件が満たされていたとしても,肝心の生検標本をみる人の目が曇っていたり,やぶにらみであったりすると,かえってX線や内視鏡で正しくみていたものを誤診に導く因にもなりかねないマイナスの面をもっていることも忘れてはなるまい.また,この方法が有効でない消化管疾患も少なくないし,技術的な問題が介在する場合もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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