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今月の主題 消化管出血と非手術的止血 止血法の実際
高張Na-Epinephrine液(HS-E)局注療法
著者: 平尾雅紀1 山崎裕之2 升田和比古2 小林多加志2 山口修史2 河内秀希2 佐藤冨士夫3
所属機関: 1勤医協中央病院外科 2勤医協中央病院内科 3勤医協中央病院病理科
ページ範囲:P.751 - P.755
文献購入ページに移動われわれの開発した内視鏡下,高張Na-Epi-nephrine液(HS-E)局注療法はその問題点を満足してくれるものと思われる.出血血管の止血は理論的には,血管内の血栓形成と同血管壁の器質的変化による閉塞を起こし,永久止血効果を得ることが望ましい.HS-E局注療法は,エピネフリンの強力な薬理作用である血管収縮作用と高張液の物理化学的性質を組み合わせることにより得られる止血方法である.その作用機序は高張Na液によるエピネフリンの作用持続時間の延長,周囲組織の膨化,血管壁のフィブリノイド変性,血栓形成という一連の変化によるものであり,そのような器質的変化をきたすことは基礎的検討により判明した6).また,実際に臨床的にも満足すべき成績をあげてきたといえる7).
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