文献詳細
文献概要
今月の主題 早期胃癌は変貌したか 序説
早期胃癌を思う
著者: 芦澤眞六1
所属機関: 1東京医科大学内科
ページ範囲:P.9 - P.9
文献購入ページに移動 最近は,われわれの病院でも常時早期胃癌と診断された人が二,三人手術を待っている.そして手術の結果もその多くが術前の診断と一致するようになってきた.それらの患者さんは自ら外来を訪れて発見される人は極めて少なく,方々の施設から送られてくる人が多い.すなわち早期胃癌を診断することは今や頂上に立つ数少ない医師の名人芸ではなく,少なくとも日本では広い裾野を持って多くの医師にとり容易なものとなってきたのだと言えよう.
わが国で早期胃癌に対する関心が高まってきたのは,私が東京医大に赴任した丁度20年前ごろからである.まず早期胃癌の定義に厳密に合致するものというためには詳しい病理の知識が必要と考え,材料の豊富な国立がんセンターに医局員に行ってもらったのもそのころである.故佐野先生,引き続き広田先生に今日まで多くの教室員が極めて御懇切な御指導を頂き,また頂いていることはわれわれにとって大きなプラスとなっている.
わが国で早期胃癌に対する関心が高まってきたのは,私が東京医大に赴任した丁度20年前ごろからである.まず早期胃癌の定義に厳密に合致するものというためには詳しい病理の知識が必要と考え,材料の豊富な国立がんセンターに医局員に行ってもらったのもそのころである.故佐野先生,引き続き広田先生に今日まで多くの教室員が極めて御懇切な御指導を頂き,また頂いていることはわれわれにとって大きなプラスとなっている.
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