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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻1号

1981年01月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌は変貌したか 序説

早期胃癌は変貌したか

著者: 崎田隆夫1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系(内科)

ページ範囲:P.11 - P.11

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 1962年4月,私の恩師田坂東大教授の退官記念として行われた会長(田坂教授)講演“早期胃癌の全国集計”が村上委員長のもと多くの方々の協力のもとに成功し,その分類が確立されてから,はや18年以上の歳月が流れた.この村上委員会はclosedの早期胃癌研究会よりopenのそれに変わり,この研究会の機関誌的雑誌「胃と腸」が生まれて既に15年をけみしている.この当初のころの,“早期胃癌は生物学的に特殊の胃癌である”という意見が少なくなかったとか,二重輪郭(Ⅱc+Ⅲ)を発見して驚喜したとか,良性の二重輪郭はあるんですか?という質問が日常出されていたとかいうことごとを思い出すと,最近の早期胃癌は大変貌を遂げたと言える.

 しかし本稿の趣旨は,最近の早期胃癌の変貌であると考えられる.筆者は1974年日本消化器内視鏡学会総会会長講演として,“早期胃癌の現状”と題する全国集計をやらせていただいた.したがって,最近の変貌を論じるためにはここらでどなたかに,再び同じテーマで全国集計をやっていただき,その両者を比較すべきであろう.そのことは,近い将来実現することを強く期待し,ここでは,今春,春日井会長のもとに行われた日本消化器内視鏡学会におけるシンポジウム“早期胃癌の再検討―実態と対策”を中沢博士と共に司会させていただいたときの印象の一部を述べさせていただくことにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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