文献詳細
今月の主題 早期胃癌は変貌したか
主題
早期胃癌の病理形態的年代別推移―特に肉眼形態の最近の変貌
著者: 廣田映五1 海上雅光1 板橋正幸1 北岡久三2 平田克治2 大西徹哉2 小黒八七郎3 山田達哉4 笹川道三4 市川平三郎4
所属機関: 1国立がんセンター研究所病理部 2国立がんセンター研究所外科 3国立がんセンター研究所内科 4国立がんセンター研究所放射線診断部
ページ範囲:P.13 - P.26
文献概要
胃癌に関する研究の歴史からみれば早期癌の歴史はまだ浅く,約20年間という短い期間ではあるが,この間診断用機器および診断学手法も大きく進歩を遂げた.一方,同時期の平均寿命の延長,環境要因,特に食生活の変化などと関連して胃癌の原因物質の差による質的変化および促進因子の差による癌の生物学的態度の変化が起きている可能性を推察するとき,過去にさかのぼって早期胃癌を振り返り,その形態学的変貌について言及してみることは臨床診断学ならびに組織発生学的見地から意義深いことであると思われる.
掲載誌情報