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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻11号

1981年11月発行

Coffee Break

L型バクテリア

ページ範囲:P.1175 - P.1175

文献概要

 L型バクテリアというものがある.要するに,細胞膜成分のほとんど取り除かれたものなのだそうだ.例えば,ペニシリンのような細胞膜合成阻害剤とかバクテリオファージとか紫外線を作用させるとこういうものができる.そして,そのバクテリアの諸性質は変わったものになっている.病原性なども変わるので,いろいろな病態とのかかわり合いも違った形をみせるようになる.

 ある学者は,Crohn病の病変の中にこのL型バクテリアと思われる物を発見したという.また,Streptococus faecalisのL型をウサギの回腸末端部に入れてやると肉芽腫様の病変ができたともいう.このことは,Crohn病でのみL型が見つかり正常者や潰瘍性大腸炎では見つからないという幾つかの論文と何となく合致した意見と考えてもよいように思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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