文献詳細
一冊の本
「Primer of Gastrointestlnal Fiberoptic Endoscopy」
著者: 岡部治弥1 西元寺克礼1
所属機関: 1北里大学医学部内科
ページ範囲:P.1176 - P.1176
文献概要
この本は,内視鏡の歴史より始まり,器械の説明,上部消化管内視鏡検査,上部消化管出血,ERCY,大腸鏡,治療内視鏡,小児内視鏡,その他の内視鏡手技の項目より成る.本再の特徴としては,検査の前処置,挿入法などが懇切丁寧に書かれていることであり,内視鏡検査の適応,合併についても詳しく記載されている.また,起こりうる合併症について患者に説明すべきことが繰り返し述べてあり,彼我の医療事情が異なっているとはいえ反省させられる.所見の読みについては比較的簡単に書かれているが,従来の欧米の成書に比べ,日本の早期胃癌肉眼分類,山田の隆起性病変の分類などが取り入れられ,我々には親しみやすい,なおERCP,下部消化管にかなりのページが割かれており,米国での内視鏡の潮流がわかり興味深い.
掲載誌情報