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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻11号

1981年11月発行

今月の主題 胆道系疾患の臨床(2)―胆管異常を中心として

主題

膵管胆道合流異常と胆道拡張症の上皮化生と発癌―治療面より

著者: 古味信彦1 宇高英憲1 池田正道1 岡村修1

所属機関: 1徳島大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1177 - P.1183

文献概要

 主題の膵管胆道合流異常(以下,合流異常)が先天性胆道拡張症(以下,本症)にみられるという事実とその病因との関係について注目した学者は古くからあったことが文献1)を参照すると明らかである.しかしながら,木積ら2)のすばらしい着想はわが国の学者にさえ関心を与えることはなかったようだし,多数例を経験することのできたわが国の学者は合流異常の存在を見ても見ぬ振りをしてあえて関心や興味を示さなかったことが,文献に示された写真に合流異常が明らかなのに何も言及していないことなどから推測される3)

 この論文では,合流異常と関係した治療面について記述することになってはいるが,著者が本症と合流異常について研究してきた経過,文部省科学研究費の補助によってパンチカード方式で詳しく調査した全国集計の結果の一部,教室で経験した30症例中24例で検索できた胆道の病理組織学的所見を示し,治療法との関係に焦点をおきながら,本症の重要な点を簡潔に述べてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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